2009年02月08日

ある世界のおとぎ話

昔々の未来のおとぎ話。
その者は見たことのない大きな大きな海をもらった。
あまりに大き過ぎて、その果てがどこにあるのかさえわからなかった。
自分の手に余る海はただそこにあるだけ…
やがてその者は、手に余る海に永遠に循環するシステムを考えた。
それは繰返し膨らんでは縮む心臓のようなもの。
こんな物を見たことがないだろうか。
5つの玉が吊されて横並びにつらなっている。その玉の一つを隣りの玉にぶつけると、その力(エネルギー)によって永遠に動くオブジェ。
循環システムとはそんなものだ。
相手のエネルギーを自分のエネルギーに換え、そしてまた相手に返す。
互いに一つのエネルギーをやりとりすることで、永遠に動き続ける。
これをその者はKEIYAKUと呼んだ。
KEIYAKUは、広すぎる海でも使えるように、離れていても履行できるシステムだった。
オブジェの玉の左はしの名は、ニムノ田ノレム。もう一方の右はしの名はノレ゛といった。
ノレ゛は、色のあるエリアへ、ニムノ田ノレムは無色透明のエリアに離れて離れになった。
互いに凹と凸の鍵の暗号を持ち、お互いにしか通じない言葉を使った。
言葉は海に振動を起こし相手に届いた。
そして循環を続ける永遠のエネルギーのやりとりが始まった。
海にできた振動のエネルギーで、その者も永遠に海にいることができた。
心地よい振動の海でその者は、横たわって寝てしまった。
その者が目を覚ました時、海は振動で溢れかえっていた。
ノレ゛のいた色のあるエリアは、たくさんの光で覆われていた。
ノレ゛だけでなく、ノレ゛゛レや、ノレ゛ノ゛レや、レ゛ノ゛レという者さえいた。それは数え切れないくらいに…
ニムノ田ノレムのいた無色透明のエリアにも、ニノ田や、レ田ムノや、ノノレ田ムニムという者もいて、ノレ゛のいたエリアと同じように数えられない数になっていた。
たくさんの数になっても、お互いにしか通じない言葉の振動は相手に伝わっていた。
けれど、たくさんになりすぎたので、途中で止まってなかなか伝わらないこともあった。
KEIYAKUのシステムは壊れることはなかった。
けれども、その者は、際限なく増えていくニムノ田ノレム達や、ノレ゛達をどうすることもできなかった。
ただ、ミテイルダケ。
それからどのくらいたっただろうか…
ニムノ田ノレムは、遠くに見えるノレ゛の光をじっと見つめていた。
ノレ゛の言葉の振動がずうっと返ってこなくなったからだ。
増えた振動でニムノ田ノレムはノレ゛の言葉を見失ってしまったのだろうか?
それともノレ゛は、言葉を送ってこなくなったのだろうか?
相変わらずその者は、KEIYAKUのシステムを見ているだけだった。
ただ、海に漂いながら…
posted by メイ・シオン at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ヒーリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする