先日見た雑誌プシコの藤田氏の記事中に、笑いによる免疫活性について書かれていた。
笑いでガンを治すとか、笑いがストレス解消になるとか以前から言われている。
この記事では、その長さにおける違いを検証したものを取り上げていた。
医科大教授がリウマチ患者を対象に落語を聞いてもらい、
その前後の検査数値で免疫活性の数値を測る実験をしたそうだ。
慢性関節リウマチは、味方であるはずの自己免疫が自分の組織を攻撃してしまう疾患。
落語を1時間楽しんでもらった後、検査をすると、
リウマチの炎症悪化のカギである免疫活性物質の数値が下がっていた。
一方で、リウマチ炎症を抑える副腎皮質ホルモンの数値が低下していたという。
実験者はこのことを踏まえて、笑い続けると免疫活性が上昇するのではないかと考えた。
そこで学生対象に3時間落語を聞いてもらい、ガン細胞と戦うNK細胞の活性数値を検証した。
すると3時間だと、かえって数値が下がっている被検者が出てきたという。
笑いでエネルギー消耗して疲れてしまうのだろう。
記事では、何ごともほどほどにと締めくくっていた。
こういうことは、何でも当てはまり、整体やマッサージなどでも、
強すぎると揉み返しがきたりする。
アロマセラピーも例外ではなく、同じ香りは2週間を限度に使用しないようにとされている。
不眠症の人がラベンダーの香りで眠れたからと毎日使っていると、身体が順応し慣れてしまう。
そして眠れていた反応が鈍くなり、ラベンダーが役立ったのは、
始めだけだったなどという結果になってしまう。
生物は恐ろしく順応性が高いのだ。
薬もまた然り。
そもそも、薬物は毒である。
薬はその毒物を少量適度に使用する事によって、身体の反応を促すように出来ている。
現代人は、何かとたくさんが良い、大きい方が良い、
という先入観に駆り立てられている気がする。
それは、戦時下の物がない時代の遺産なのだろうか?
少量適度がちょうど良いという、先人の知恵を全くムダにしているように思う。
何に於いても物事の性質を理解して、ほどほどの目安に立ち返りたいものだ。
2006年09月04日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック